月別アーカイブ: 2013年2月

大人が鉛筆を使うためにお薦めしたいこと(3)キャップを使おう

キャップ

前回までに、柔らかめの芯を鉛筆ホルダーで使うことで、
バランスよく手に馴染み、
さらさらと力を入れずに、
鉛筆を楽しめることを紹介しました。

今回は、さらに、キャップを使うことで、
鉛筆に機動力を与えることについて書いてみたいと思います。

これも当たり前の話ではありますが、
鉛筆にしろ、鉛筆ホルダーにしろ、
そのままでは芯がむき出しになっているので、
バッグやペンケースに入れると、
周りが汚れたり、芯が折れたりするので、
携帯性がどうしても悪くなってしまいます。

鉛筆には鉛筆用のキャップが存在します。
学童用のものから、革製のこだわりのものまで、
今はたいぶ種類が増えている気がします。

鉛筆に鉛筆キャップももちろんいいのですが、
私は、「鉛筆ホルダーにキャップ」をお薦めしたいと思います。

それは、
鉛筆に鉛筆キャップだと(最初から短い鉛筆を使えば別ですが)、
もともと長い鉛筆がさらに長くなり、
これが入るペンケースはかなり限られてしまうからです。

鉛筆ホルダーは長さ的に携帯するのにも向いていると思うので、
お気に入りのStyoArt鉛筆ホルダー用のキャンプが欲しくなり、
いろいろ探しているうちに、
Agingの革製鉛筆キャップに目がとまりました。

キャップ

この鉛筆キャップは、「すごい文房具」にも取り上げられたらしく、
機能がデザインに反映した姿カタチに惹かれました。
このデザインをベースに、鉛筆ホルダー用のキャップを
作っていただけないかとお願いして完成したのが、
こちらの鉛筆ホルダー用のキャップです。
(鉛筆ホルダーの軸径に合わせて、大きめのサイズになっています)

キャップ

キャップがあるかないかは、
思った以上に違います。
ペンケースに入れたりする時はもちろんですが、
机の上に置いている時も安心感があります。
また、使用中も、尻軸につけておけば、
机に置いた時のころがり防止になります。

今では、キャップをつけた鉛筆ホルダーがすっかり当たり前になり、
最初からこういうデザインのものではないかと思うくらいになってきました。

鉛筆ホルダー用のキャップはこちらでご覧になれます。
(文具Shopプラーナのページが開きます。宣伝ですみません)


手帳の小口への色付けは伊達じゃない(湿度から守る)

小口
手帳の小口(側面や天地)は、
金色などで色付けされていることが多いですね。

写真(上)は、SMYTHSONの手帳ですが、
これも、小口が金色に輝いています。

小口に色付けするのは、
埃、紙魚(シミ)、黒ずみから大切な本や手帳を守るためらしいですが、
もうひとつ、私にとって大切なことに気がつきました。

それは、
「湿度から紙を守る」
ということです。

写真(下)は、普通のノートですが、
湿度が高めの部屋で使っていると、
紙が湿気を吸って、どうしても、このように紙がしなってしまいます。
(たぶん、温度差もいけなくて、
 気温が低いところから、暖かい部屋に持ってくると、
 結露するんでしょうか、しなりやすいような気がします)

一方、上の手帳の方は、小口の色付けのおかげか、
同じ部屋に置いておいても、しなったりせず、
元のままです。

これは大変気持ちのいいことで、
できることなら、すべてのノートを
小口に色付けしたものを使いたいなと思いました。


どや文具ペンケースは外箱も立派だった

どや文具ペンケース

どや文具ペンケースを購入しました。

届いて、まず、立派な箱に感心。
当然、箱代も値段に含まれているわけですが、
一瞬、一度のこととはいえ、
箱を開ける一瞬の喜びにコストをかけることは、
決して間違っていないと思います。

一瞬がその商品の価値を決めることもありますね。

どや文具ペンケース

箱を開けても、薄紙でくるまれていて
大切な雰囲気が醸し出されています。

どや文具ペンケース

色はワインレッドを選びました。
落ち着いた赤で、男性でも女性で馴染めると思います。

とりあえず、ボールペンや定規、ホッチキス、スティック糊などを
入れてみましたが、確かにかなりの量が入りそうです。

使用感は、また、機会を改めて。


書くにまつわる単語帳:「書き入れる」

「書き入れる」は正にペンの世界。
独壇場といえるでしょう。

キーボードは、「書く」ことと「印刷」が切り離されているので、
ある紙面の特定の位置に記入するのは苦手です。

その点、ペンは直接紙に「書く」ので、
当然のように、特定の位置に、
それこそ、コンマ何ミリのところに書くことができるわけです。
しかも、好きな大きさで、記号をまじえたり、
色をところどころ変えてみたり、など、
自由に手軽に、「書き入れる」ことができるのは、
ペンならではといえるでしょう。

企画書や教科書への書き込み、校正といった
印刷物に「書き入れる」のは、依然、ペンの役割です。

当たり前と言えば当たり前の話ですが、
「書き入れる」という言葉から、
改めて、ペンの特質がよくわかる気がします。

そういえば、文具コンサルタントの土橋さんは、
校正専用に赤のインクを入れた万年筆を使ってらっしゃいます。
ペンは作業を楽しくしてくれる道具のようです。


大人が鉛筆を使うために薦めたいこと(2)鉛筆ホルダーを使おう

前回、鉛筆離れが起きる原因の一つとして、
「大人の手に心許ない」ことを指摘しました。

では、この問題はどのように解決したらいいのでしょうか。

●鉛筆ホルダーは、細さ、軽さの解決策
その答のひとつになるだろうと考えているのが、
鉛筆ホルダー(鉛筆補助軸)です。

鉛筆ホルダーは、短くちびた鉛筆を使いやすくするための
補助軸ですが、
ある時、StyloArtさんの鉛筆ホルダーを試す機会があって、
鉛筆ホルダーが、単に長さの補助にとどまらず、
細さ、軽さに対する解決策でもあることに気がつきました。
(昔から気づいている人はとうに気づいていたのでしょうが)

鉛筆ホルダー

●鉛筆ホルダーをつけた状態がデフォルトと捉えてみる
つまり、短くなってから使うものというより、
私は、常に鉛筆ホルダーに入れて使うのがいいだろう考えました。
鉛筆を大人の手になじむ鉛筆に変えるのが鉛筆ホルダーだと、
その役割を捉え直すとハッピーなのではないかと。

●手にしっくりくれば、無駄な力が必要ない
鉛筆ホルダーにつけて鉛筆を使っているうちに気づいたことがあります。
軸の太さ、重さ、バランスが手にしっくりくるので、
必要以上に力を入れる必要を感じません。
柔らかめの芯を合わせれば、
さらさらと気持ちよく筆を進められてうれしくなってきます。

というわけで、
鉛筆ホルダーは、鉛筆が自分にとって必要な筆記具であることに、
気づくきっかけだったのです。

皆さんも、
鉛筆ホルダーを、“手になじむためのツール”として、
活用してみることをお薦めしたいと思います。

鉛筆ホルダーはこちらでお求めになれます。
(文具Shopプラーナのページが開きます。宣伝ですみません)


KUM鉛筆削りの箱(24個入り)が何気にかっこよかった

KUM

KUMのシャープナー(鉛筆削り)の紙箱です。

箱買いする人はめったにいないでしょうから、
お店の人しか見ることがない箱だと思います。
薄手の紙で、そんな立派な箱ではありませんが、
商品が入っている様子を絵にしたわかりやすいデザインで、
何気にかっこいいなと惹かれました。

ちなみに、未開封なので、
まだ、ちゃんと24個入っています。
真鍮製なので、ズシッと重みがあります。


大人が鉛筆を使うために薦めたいこと(1)2B以上を使おう

鉛筆

前回説明した鉛筆離れの原因の最初に、
鉛筆は、シャープペンシルに移行して卒業してしまいがちな筆記具だと書きました。

これを解決するためには、
鉛筆に対する認識を新たにする必要があるのかもしれません。

そこで、2B以上の硬度の鉛筆を使ってみることをお薦めしたいと思います。
2B以上の鉛筆を使って、
「ああ、鉛筆って、シャープペンシルとは違ったよさがあるんだな」
と感じると、鉛筆を見る目が変わってきます。

●HBで育った人は、鉛筆に対する先入観がある(?)
今では、小学校でもBなどの、HBより柔らかい鉛筆を指定する学校が多いらしいですが、
私の頃はHBでした。
鉛筆といえばHBが当たり前でした。
今でもコンビニで売っている鉛筆はHBなので、
やっぱりHBが標準的な硬度だと思われているのでしょう。

HBって今使ってみると、硬くて、薄いなあと私は感じます。
これだから、鉛筆はぐいぐい紙に押しつけて書いていたんだなと思い出します。

多くの人が、このイメージを持っているのではないでしょうか。
強く書かなければ、黒々とは書けない、
強く書くと、紙が裏にへこんでしまう。
鉛筆って力がいる筆記具だと、下敷きが必要だと・・。

●2B以上の鉛筆を使ってみよう
そこで、お薦めしたいのが、
2B以上の鉛筆を使ってみることです。

「なーんだ。鉛筆って、さらさら書けるものなんだ」
と、鉛筆への認識を新たにできます(きっと)。

ボールペンは、その構造上、ある程度力をかけることが必要なので、
「さらさら書ける筆記具」というのは、
意外と鉛筆の強みです。

もちろん、すべてのシーンを鉛筆でまかなおうというのではありません。
そこは、小学生とは違います。
シーンに応じて使い分けできるのが大人です。

当然、ボールペンが適したシーンも多いでしょうが、
ちょっとしたメモ、
文章を書いたり、絵を描いたりして考え事をするなど、
さらさらと書ける鉛筆が適したシーンもたくさんあります。

2Bを使ってみる、そして、鉛筆への認識を改める。
鉛筆がさらさら書ける筆記具だとわかると、
鉛筆で書きたい気持ちがわいてきますよ。


ペンケースを選ぶための10の自問自答

注意)とりあえず、今回はチェックポイントだけで
ペンケース選びの具体的な情報はありませんのであしからず。

ネットで話題になっているペンケースを見ていて、
「ペンケースかあ・・」と思って、自分の引出しを開けてみると、
自分で思っている以上にペンケースを持っているものだと妙に感心。

ペンケースって、何かひとつ使っていると、その不便な点や不満点、
ここがこうなっていたらいいなとか、いろんな思いが浮かんできて、
それを解決してくれそうなペンケースに行き会うと、
「これだ!」と飛びついて、
でも、それはそれで、使っていくうちに、また別の不満が出てきて、
といったことを繰り返すので、恐らく、
「究極のペンケース」というものは存在しないのだろうと思います。

考えてみれば、いや考えるまでもなく、
ペンケースとひとくくりに言ってみても、
用途や必要とする中身によって、
デザイン、大きさなど、ひとつに決め込むことは難しいでしょうから、
「究極」なんて幻想にすぎないことはわかりきっています。

それでも、「優れたペンケース」、
あるいは、「自分に合ったペンケース」を見つけたいことも確かなわけで、
では、一体、自分はどんなペンケースが本当に欲しいのか、
次回、ペンケースを購入するかもしれない時に備えて、
自分で参考にするために、
自問自答のチェックリストを作ろうと思い立ちました。

というわけで、現時点の暫定10項目です。
(各項目は相互に関連しているので、完全にわけるのは難しいのですが)

1)【目的】何のために使うのか? なぜペンケースに入れたいのか?
筆記具などを持ち運びたいのか、
整理したいのか、保管したいのか、
など、なぜ、ペンケースを必要とするのか?

2)【使用方法】どんなふうな使い方を想定しているか?
より具体的な使い方のイメージは?
例えば、外で仕事をするための一式をコンパクトに持ち歩きたいとか、
万年筆の選抜選手をスタンバイさせておきたいとか。

3)【収納物】何を収納するのか?
万年筆、ボールペン、シャープペンシル、鉛筆などの筆記具。
ホッチキス、ハサミ、ノリ、セロハンテープなどのツール類。
付箋紙、メモ用紙などの紙類。
など。

4)【量】どれだけ収納するのか?
万年筆は何本入れたいのか、
ハサミはどのくらいの大きさか、
など、収納物の分量は全体でどのくらいになるのか?

5)【収納方法・出し入れ方法】どう収納するのか?
じゃらじゃら入れたいのか、
1本、1本独立して入れたいのか、
一覧性は大切なのか、
など、収納や出し入れの方法に関する希望、こだわりは何か?
(これは、目的や使用方法にも関連する)

6)【ペンケースの収納場所】ペンケースをどこに収納するのか?
ペンケースは机の上に出しっ放しか、
カバンにいれて持ち運ぶのか、
そのカバンの収納スペースはどの程度か、
など。

7)【使用場所・シーン】
打合せに持っていくのか、
スタバで仕事する時に活躍するのか、
など、ペンケースを取り出す、中身を出し入れする場所・シーンは?

8)【重視点・こだわり】
コンパクト、
出し入れに手間がかからない、すばやく出せる、
筆記具同士がぶつかってキズにならない、
など、自分にとって大切なポイントは何か、どこにこだわりたいのか?
目的やシーンなどと照らし合わせて考える。

9)【収納以外の機能】
使用時にトレーやスタンドになるなど、
収納の機能以外で、欲しい機能はあるか?

10)【変化・改善】
ペンケースを使うことによって、
今のどんな状況が、どう変化・改善することを期待するのか?
それは、ペンケース以外で解決できないのか?

以上が、自問自答10項目ですが、
こんなこと、小難しく考えないで、
直感で選ぶ、
つくりのよさで選ぶ、
ともかく好きなものを買う、
といったことも楽しいんだよなあというのも、
また本音ではあります。


大人が鉛筆を使うために薦めたいこと はじめに

鉛筆

鉛筆のよさは、私が繰り返すまでもないことですが、
一方で、鉛筆から遠ざかっている人、
使わないこともないけれどいまひとつ積極的に活用していない人も
沢山いらしゃると思います。

そこで、私なりの鉛筆のススメを書いてみたいと思います。
(商品の紹介は、手前味噌、宣伝的になることをご了承下さい)

タイトルのように、「大人が鉛筆を使うため」と大人に限定したのには、
私が鉛筆を再認識した体験に基づく提案だからです。
「大人が鉛筆を使うため」は「大人のための鉛筆再入門」
と言い換えてもいいかもしれません。

私の体験がどれほど普遍的かはわかりませんが、
きっと大人になって鉛筆を使っていない人のうちの何割かにとって
参考になるのではないかと思っています。

では、はじめに、大人になると鉛筆を使う人が減るのはなぜかを私なりに考えてみました。

●鉛筆離れはなぜ起こるのか
日本人の全員が小学校で鉛筆を使います。鉛筆を使ったことがない人は皆無です。
なのに、大人になっても鉛筆を使い続けている人はぐっと少なくなります。
少なくとも、会議・打合せで鉛筆を使っている人を見かけることは本当に少ないです。
なぜでしょうか?
もちろん、人それぞれ、いろいろな理由があるかと思いますが、
私は次の3つをあげたいと思います。

 1)シャープペンシルへの移行(鉛筆を卒業)
 2)機動力の低さ
 3)大人の手に心許ない

●シャープペンシルへの移行
私が学生時代までは、シャープペンシルはまだ確実な市民権を得ておらず、
鉛筆に比べて便利な点はあるものの、折れやすく、薄くしか書けない、
ちょっと半端な存在でした。

それが、今では、シャープペンシルは鉛筆よりもむしろ上位にあるような印象を受けるほど
当たり前の存在になっています。
多くの人が、シャープペンシルは鉛筆の進化形だと思っているのではないでしょうか。
削らなくていい(=鉛筆削りがいらない)、折れてもノックすればいい、
だから何本も用意する必要がない、ずっと同じ細さを保っているなど、
鉛筆の不便を解消したいいことずくめの筆記具に思えるので、
小学校の「鉛筆しか使っちゃいけない」制約から解放されると、
みんなこぞってシャープペンシルに移っていくというわけです。

これが、鉛筆離れの最も大きな要因ではあることは疑いのないことかと思われます。
(しかし、別の機会に書きたいと思いますが、シャープペンシルは鉛筆の進化形のように見えて、実は結構別物の筆記具です。共通点は芯を使っているぐらいのものです)

●機動力が低い
鉛筆はシンプルです。
それは非常に潔く、書く機能以外なにも持ち合わせていません。
そのため、ほかの手助けを必要とします。

削るために鉛筆削り器、持ち運ぶために筆箱(または、キャップ)。
特に、筆箱は鉛筆の大切は仲間です。
鉛筆は長いので、普通のペンケースで鉛筆が入る長さのものはなかなかありません。
しかも、じゃらじゃら入れたのでは芯が簡単に折れて、ペンケースの中が汚れてしまいます。

小学校時代に慣れ親しむあの筆箱は、鉛筆に最適化された、鉛筆専用のペンケースであり、
あれのおかげで、鉛筆をランドセルに入れて持ち運ぶことができるのです。

ところが、小学校を卒業すると、
(もっと前かもしれません。また、それは鉛筆を卒業するのと連動してなのでしょう)
筆箱からも卒業することが多いのではないでしょうか。
大事な仲間を失った鉛筆は、とたんに機動力をなくします。

大人になって鉛筆っていいかもと思っても、筆箱もいいかもとはきっと思いません。
大人には大人の機動力が必要なのに、意外とそれがありません。
(ファーバーカステルのパーフェクトペンシルは、機動力に対するひとつの回答だと言えるでしょう。
パーフェクトとは、シンプルな鉛筆に仲間を加え、筆記具としての独立性を確保することだと考えられます)

調査をしてみると、実は鉛筆を使っている人は、それほど少なくないことがわかります。
(鉛筆最近3ヶ月使用率:60.5% 男女20〜69歳1000サンプル、2012年2月調査。
ちなみにシャープペンシルの3ヶ月使用率は80.1%)
しかし、その割には、ひとが使っているところを見かけることが少ないような
気がしてなりません。なぜか。
恐らく、鉛筆が機動力を失って、引きこもり筆記具になってしまっているからではないか
と想像します。

大人が鉛筆を使うためには(日常的にどこでも使えるようにするためには)、
大人のための機動力が必要なのです。

●大人の手に心許ない
大人になって久しぶりに鉛筆を手にした時の私の感想は、
「細い、軽い、どうやって持つのがバランスがいいのかつかみにくい」というものでした。

ずっと使い慣れている人にとっては、そんなことはないのかもしれません。
鉛筆には鉛筆の持ち方、バランスがあって、特に持ちにくい筆記具とは
感じていないのでしょう。
しかし、普段、万年筆を使うことが多い私が突然鉛筆を持ってみた時は、
非常に心許ない気持ちになってしまいました。

賛否両論あるかとは思いますが、必ずしも大人の手にしっくりくるとは言い切れない点も、
鉛筆から遠ざかる原因のひとつになっているのではないかと思っています。

これ以外にも鉛筆が根本的に持っている問題点もありますが、
(筆記面をこすると擦れるなど)
少なくとも、以上の3点は、解決策がある鉛筆離れの理由だと指摘しておきたいのです。

では、続きはまた。


書くにまつわる単語帳:「千字書き」

「千字書き」とは、
江戸時代の習慣で、手習いのために1日に千字書くことだそうです。
(冬至、毎月25日に行われたらしい)

千字というのは、原稿用紙2枚半なので、
とんでもない分量というわけではありません。
しかし、「千本ノック」と同じで、実際に何字書くかということより、
字、書を習得する上での「練習量」の大切さを象徴的に表現した言葉とも考えられます。

現在の教育では、このあたりのことはどうなっているんでしょう?
昔のことで忘れてしまいましたが、
漢字を覚えるためや書き順、とめはねなどのために練習した記憶はありますが、
「千字書き」のような、ともかく量が必要といった様子ではなかったように思います。

私が「千字書き」に感じるのは、字を自分のものにするという感覚です。
身につけ、さらにそこに個性を加えていく、その重要性を
この言葉と、冬至、毎月25日といった儀式化に込めていたのだと思います。

私の時代からさらに何十年か経った今、キーボードが隆盛を極める今、
教える側のモチベーションにおいて、字の大切さはどのように意識されているのでしょうか、
興味深いところです。

それにしても、「千字書き」が国語辞典から消えて、古語辞典に移る日も
そう遠くないような気がします。